ホワイトチョコレートにカカオは含まれていないのは本当?
ホワイトチョコレートは、他のチョコレートと比べて、原料や製造方法などに何か違いがあるのかと疑問を抱く人は意外と多いようです。
特に、ホワイトチョコレートの成分にカカオが含まれないのではないかと思ったことが、あなたにもあるのではないでしょうか。
今回はホワイトチョコレートの作り方や原料などについて、詳しく説明していきたいと思います。
ホワイトチョコレートの成分について
ホワイトチョコレートの主な原料は、砂糖、乳成分、ココアバター、香料、乳化剤などです。
他の種類のチョコレート(例えばミルクチョコレート)と比べると、ホワイトチョコレートの大きな違いは、カカオマスが含まれていないことです。
このように、ホワイトチョコレートにはカカオマスが含まれていないことが特徴的です。
この理由が、ホワイトチョコレートにはカカオが含まれていないと言われる要因の一つと考えられます。
ホワイトチョコレートにはカカオ成分が含まれている?
実はホワイトチョコレートには、実際にカカオが含まれています。
ホワイトチョコレートの原材料にはカカオマスは含まれていませんが、代わりにココアバターが含まれています。
実際には、ココアバターはカカオの一部です。
ただし、ココアバターの含有量がチョコレートの規格を満たしている場合に限ります。
カカオマスとココアバターの違い
カカオマスとココアバターの違いがわからない方も多いでしょう。
まずカカオマスは、カカオ豆を粉砕したカカオニブを、ペースト状にしたものです。
そしてココアバターは、簡単に言えばカカオマスの油脂部分です。
チョコレートの原料であるカカオマスには、固形部分と油脂部分が含まれています。
ココアバターは、カカオマスから油脂部分だけを取り出しています。
カカオマス全体の約55%がココアバターとなります。
チョコレートとココアそれぞれの製造方法について
チョコレートとココアの製造方法について、それぞれ簡単に説明します。
チョコレートの製造方法
まず、カカオ豆を数工程にわたって処理し、カカオニブを経てカカオマスに加工します。
その後、砂糖や乳、ココアバターなどを混ぜて練り上げ、板チョコなどの固形状に冷やして固めることで、チョコレートが作られます。
ココアの製造方法
一方、ココアを作る場合は、まずカカオマスを圧搾して油脂分を約8割取り除きます。
これをココアケーキと呼びます。
このココアケーキを砕いて粉末状にすると、ココアパウダーができます。
そして、このココアパウダーに砂糖や乳成分などを加えて飲みやすく調整したものが調整ココアと呼ばれます。
一般的には、この調整ココアに水や乳などを加えて飲み物にすると、私たちがよく知っているココアとなります。
カカオとココアの違いについて
カカオとココアの違いについて、明確に説明します。
一般的に、カカオマスを固形分と油脂分に分ける工程を経ると、カカオはココアと呼ばれることがよくあります。
そしてカカオバターはココアバターと呼ばれ、カカオパウダーはココアパウダーとなります。
なので搾油工程を終えたものは基本的にはココアと呼ばれる傾向があります。
一般的には、ココアとカカオは同じものとして扱われるため、ココアバターはカカオバターとしても同じ意味で通用します。
ただし、カカオパウダーは焙煎されていない非加熱のカカオ豆をパウダー状にしたものを指します。
ココアパウダーは焙煎されたカカオ豆を粉砕したものです。
ホワイトチョコレートにココアバターが含まれている
ホワイトチョコレートには、カカオの油脂分であるココアバターが含まれていることは、先ほどの説明で理解していただけたかと思います。
ホワイトチョコレートにはカカオ分が含まれています。
チョコレートのカカオ分、つまりカカオ含有量は、カカオ由来の成分の合計量を指します。
カカオマスやココアバターなど、カカオ由来の成分を合計したものです。
カカオマスとココアバターは、どちらもカカオ由来の成分であり、ホワイトチョコレートにはココアバターが使用されているため、カカオ分を含んでいると言えます。
ホワイトチョコレートの場合、カカオマスは含まれていませんが、ココアバターを含む割合がカカオ分となります。
つまり、カカオマスを含まないチョコレートでも、ココアバターなどのカカオ由来の成分を含んでいれば、そのチョコレートにはカカオ分が含まれていると見なされます。
ホワイトチョコレートにカカオは含まれていた
今回の記事では、ホワイトチョコレートに実はカカオが含まれていたと言う内容を紹介しました。
実際はココアバターと呼ばれるカカオ豆の油脂分だけが含まれています。
カカオがあってもなくても、美味しいホワイトチョコレートに違いはありません。
これからもホワイトチョコレートを楽しんで下さいね。