このブログは広告を表示しています。

ホイップクリームのボリューム増加について

料理生クリーム

ホイップクリームを作る際、どれほどの量に膨らむのかを予測するのは意外と難しいですよね。

ケーキなどを作る際に、うっかり泡立てすぎてしまい、残ったクリームをどうするか迷ったことのある方も多いのではないでしょうか。

この記事では、ホイップクリームがどれぐらいの量に増えるのか、その原理を分かりやすく解説していきます。

この知識があれば、もう生クリームを大量に余らせずにすむはずです。

ホイップクリームが膨らむ理由とは?

ホイップクリームを作ると、その体積が明らかに増えているのを感じることができますが、その理由は何でしょうか?

クリームには様々な種類がありますが、ホイップすることで空気を含み、形をしっかり保ちつつも柔らかいテクスチャーを維持できる生クリームは、非常に興味深い性質を持っています。

ホイップクリームがふくらむ仕組み

ホイップクリームのふくらみ方について、その仕組みを解説していきます。

ホイップクリームの主成分である乳脂肪は、微小な脂肪球として存在しています。これらが均一にクリーム内に分布しているのが、ホイップする前の状況です。

油と水は通常混じり合わないものですが、ホイップクリームでは脂肪球が乳化現象を通じて水分と結合しています。

乳化は脂肪を取り巻く膜によって成り立っており、このは親水性を持ち、水との安定した結合を可能にします。

ホイップクリームを作る際には、脂肪球が動き回り、衝突を繰り返します。これにより脂肪球の膜が徐々破損されていくのです。

また、ホイップによってクリームに空気が取り込まれ、気泡が発生し、これが脂球の膜のたんぱく質にくっついて膜をさら破壊します。

破損した脂肪球は再び結合し、過程で気泡を囲みながら脂肪球どうしが結つきます。そうすることでクリームは体積し、固まっていきます。

この連続する過程が、ホイップクリームにその特徴的なボリュームと構造を与えるのです。

この辺りの話は少し難しいと思うかもしれませんが、わからなくても焦らなくて大丈夫です。

ホイップクリームの増量による体積変化

ホイップクリームを作る際、細かい泡となった空気がクリームに取り込まれることによって体積が増します。

ホイップクリームが拡大する際の体積の増加度合いは、「オーバーラン」という指標で表されます。

オーバーランの意味

オーバーランとは、生クリームやアイスクリームの製造において、ホイップによってクリームがどれだけ空気を含んだかを示す数値です。

これは液体状態のクリームと比較して体積がどれだけ増えたかを表すものです。

オーバーランは、クリームの成分、温度、ホイップ時の速度や強度、使用するクリームの量、空気との接触面積など複数の要素によって変動します。

同じ条件であっても、実際に得られる体積には多少のばらつきがあります。あくまでも参考程度と考えておくとよいでしょう。

体積増加の目安

ホイップの条件によって異なるため、一概には定められませんが、目安としては、200mlの生クリームをホイップした場合、体積はおよそ2倍になることが一般的です。

ここでの比較では砂糖の重さは考慮外とし、純粋に動物性の乳脂肪を使用した生クリームのみを指します。

植物性の成分を含むクリームや動植物性の成分が混合されたクリームの場合、純粋な乳脂肪のクリームよりオーバーランが若干良くなる傾向があります。

その結果として体積は2倍以上に増えやすいです。

体積は増しても実重量は不変

ホイップクリームを作る際には、空気が混入されますが、そのためとはいえ実際の重量に変化はありません。

生クリームと追加された砂糖の重さが全てで、含まれる空気は食感や口当たりにのみ影響します。

生クリームの適切なホイップ量

適切な量で生クリームをホイップすることが推奨されます。

脂肪球が空気を捕らえながら結びつくことで生クリームは膨らみますが、多量のクリームを使用すると、深いボウルなどの理由で空気が充分に取り込まれず、気泡が減少し、生クリームが空気と接する面積が小さくなってしまいます。

これにより取り込む空気の量が少なくなり、ボリュームが減少し、オーバーランの数値も低下します。

安定剤を含む製品や植物性クリームは、このような影響を受けにくいですが、家庭で使う程度の量であれば、問題はほぼありません。

特に乳脂肪分の高い生クリームは、少ない量でホイップすることが基本です。

まとめ

今回は生クリームをホイップすると体積が約2倍になること、そしてホイップのメカニズムについて説明しました。

これらの点を考慮して、適切な量の生クリームを上手くホイップしてくださいね。

スポンサーリンク

料理生クリーム

Posted by よっち